2020年8月に入りトルコリラが対円で急落、一時14円台前半になり過去最安値を記録しました。
- 新型コロナウイルスの感染拡大
- 米中対立激化懸念
- トルコ経済の先行き不透明感
- ロシアや欧米諸国との関係悪化懸念
- トルコ株(BIST100)の急落
ここでは、トルコリラの為替と政策金利の推理や今現在の損失、今後の見通しなどを調べていきたいと思います。
追記:2020年10月に12円台に突入しました!
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トルコリラの為替と政策金利の推移
2008年までは順調に右肩上がりだったトルコリラは、同年9月にサブプライム問題・リーマンショックで大暴落を起こしました。
90円台から10円台へ
一時は100円近くあった為替レートが60円台まで急落、以後は下落を繰り返して2020年8月には14円台前半まで落ち込みました。
ワタシの場合、2008年の7月にトルコリラ/円を購入しました。当時の為替レートが85円台だったと思います。翌8月には100万円の資産が170万円に増えていました。
しかし喜んだのもつかの間、9月にサブプライム問題・リーマンショックで為替は急降下、一転赤字へと転落しました。
トルコの政策金利が高かったので利息を負債に補填していました、為替差損をスワップポイントで補填するという毎日です(笑)。
政策金利は最高24%から引き下げ
ここでトルコの過去から現在の政策金利を表にしてみました。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2020 | 11.25 | 10.75 | 9.75 | 8.75 | 8.25 | 8.25 | 8.25 | 8.25 | 10.25 | 10.25 | 15.00 | |
2019 | 24.00 | 24.00 | 24.00 | 24.00 | 24.00 | 24.00 | 19.75 | 19.75 | 16.50 | 14.00 | 14.00 | 12.00 |
2018 | 8.00 | 8.00 | 8.00 | 8.00 | 16.50 | 17.75 | 17.75 | 17.75 | 24.00 | 24.00 | 24.00 | 24.00 |
2017 | 8.00 | 8.00 | 8.00 | 8.00 | 8.00 | 8.00 | 8.00 | 8.00 | 8.00 | 8.00 | 8.00 | 8.00 |
2016 | 7.50 | 7.50 | 7.50 | 7.50 | 7.50 | 7.50 | 7.50 | 7.50 | 7.50 | 7.50 | 8.00 | 8.00 |
2015 | 7.50 | 7.50 | 7.50 | 7.50 | 7.50 | 7.50 | 7.50 | 7.50 | 7.50 | 7.50 | 7.50 | 7.50 |
2014 | 10.00 | 10.00 | 10.00 | 10.00 | 9.50 | 8.75 | 8.25 | 8.25 | 8.25 | 8.25 | 8.25 | 8.25 |
2013 | 5.50 | 5.50 | 5.50 | 5.50 | 4.50 | 4.50 | 4.50 | 4.50 | 4.50 | 4.50 | 4.50 | 4.50 |
2012 | 5.75 | 5.75 | 5.75 | 5.75 | 5.75 | 5.75 | 5.75 | 5.75 | 5.75 | 5.75 | 5.75 | 5.50 |
2011 | 6.25 | 6.25 | 6.25 | 6.25 | 6.25 | 6.25 | 6.25 | 5.75 | 5.75 | 5.75 | 5.75 | 5.75 |
2010 | 6.50 | 6.50 | 6.50 | 6.50 | 7.00 | 7.00 | 7.00 | 7.00 | 7.00 | 7.00 | 7.00 | 6.50 |
2009 | 13.00 | 11.50 | 10.50 | 9.75 | 9.25 | 8.75 | 8.25 | 7.75 | 7.25 | 6.75 | 6.50 | 6.50 |
2008 | 15.50 | 15.25 | 15.25 | 15.75 | 15.75 | 16.25 | 16.75 | 16.75 | 16.75 | 16.75 | 16.25 | 15.00 |
※スマホではスライドして下さい。
2013年に最低の4.5%になりその後24%まで上がりましたが、そこから徐々に利下げされて8%台まで下がっています。※2020年11月に15.00%に引き上げられました。
2020年8時点でのトルコリラ/円の1日のスワップポイントですが、FX会社によって差があり10円から100円となっています。

トルコリラ急落でTwitterの反応
世の中にはトルコリラで損害を被っている人はどれくらい存在しているのかTwitterで調べてみました。
リーマンショック前は1トルコリラが100円だったのが、今は15円切ってますからね😭
ちょっと前までは割安だと思ってましたが、ファンダメンタルズ見る限り楽観視はしない方が良さそうです。— スリムパンダ (@ETF37433932) August 10, 2020
ぼくも、トルコリラで、ロスカットなった、リベンジ、失敗、3月のコロナショック前の資金とりもどせないね、ふぅ〜
— しろたん (@siromaosamu) August 6, 2020
トルコリラはオープンから乱高下が続いています。トルコ中銀の介入もあまり効果がなさそうです。また、利上げの声も聞こえてきますが、こちらも不安定感を増しそうな気がします。リラは史上最安値付近にあり銀行もリスクを取りたくないのでしょう。スプレッドが異常にワイドです。
— 井口 喜雄 (@yoshi_igu) August 10, 2020
トルコリラが14円って、冷静に考えて超安いのだけど、それでも買わないほうがいいってのは投資家的だよね。まぁ、捨て銭として、そろそろ強めに買っていくよ私は。
— 絶対ママ (@zettai_mama) August 9, 2020
現在の損失を調べてみた
今現在ワタシが保有しているトルコリラ/円の総保有ポジションは10万通貨ですが、この10万通貨でどれくらいの損失が出ているのか調べてみました。
ちなみにFX会社の口座に入金した合計金額は420万円です。
総資金420万円から現在の純資産119万円を引くとマイナス301万円になります、これが今現在の損失ですね。
損失がなくなるまであと何年間ポジションを保有しなければならないのか?
ではこのトルコリラ地獄から解放されるのに、後何年間我慢しなければならないのでしょうか?
ワタシがトルコリラを保有しているサクソバンク証券の7月の平均スワップポイントは1日約22円です。
仮にこのまま為替が下がらないと仮定すると、トルコリラ10万通貨で得られるスワップポイントは1日220円です。1年間に換算すると約8万円になります。現在の損失が約301万円なので、301万円÷8万円で38年間ですね。
トルコリラの今後の見通しは?
『14円だからタダみたいなレートだろ、今買わなきゃ何時買うの?』と今からトルコリラ/円に参戦する場合は良いですが、ワタシは12年前の80円台からポジションを保有してきたので中々買う勇気がありません、と言うかもう資金がありません(笑)。
エルドアン大統領は利下げを推奨
トルコのエルドアン大統領は今後トルコの政策金利が更に下がる事を発言しています。
トルコのエルドアン大統領は10日に首都アンカラでテレビ演説。これまで引き下げてきた政策金利について、神は祝福しており、それら(金利)はさらに下がるだろうと発言した。出典:みんかぶFX
ナンピンでリスク軽減
今後トルコリラ/円が上がるのかそれとも更に下落していくのかは予想できませんが、もしポジションを購入する場合は数回に分けて購入していく事がベストですね。
例えば1円下がるごとに1万通貨ずつ購入していく方法もあります、まとめて購入するよりも数回に分けて購入していく事でリスクを分散させるわけですね。
ロスカットには要注意
気を付けておきたい事は、これだけレートが下がっていくとロスカットされる恐れがある事です。ロスカットされてしまうとこれまでワタシが10年間ポジションを保有し続けてきた事が無駄になってしまいます。
現在トルコリラ/円の為替レートが14.4円なので、1万通貨を保有している場合の強制ロスカットは4%の5,760円になります。
※サクソバンク証券のトルコリラの証拠金率は11%です。
今からポジションを保有するならば、10円を切っても大丈夫なくらい余裕ある資金を口座に入金しておけば、ひとまず安心です。
ただしFXの取引にはリスクがあるので自己責任で行いましょう。


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