ここでは「楽天証券」のIPOルールや幹事実績・手数料・申し込み時の注意点などを紹介していきたいと思います。
楽天証券では近年IPOルールが改定され、これまでのステージ制や資金比例方式が廃止されて1口座1単元(100株)の「完全抽選」制となりました。
抽選参加時の注意点として後期型抽選方式を採用しているので、ブックビルディングと購入申込を合わせて2回行う必要があります。
\楽天証券のIPOルール/
主幹事実績 (2022年) |
0件 |
---|---|
申し込める口数 | 1口座1単元(100株) |
同資金重複申込 | 可 |
抽選方法と配分割合 | 完全抽選 100% |
BB時の買付余力 |
必要 |
資金拘束のタイミング | 購入申込時 |
抽選結果 | 当選・落選 |
抽選結果発表時間 | 抽選日の夕方 |
NISA口座買付 |
不可 |
当選辞退のペナルティ | 辞退不可 |
口座開設数 | 900万以上 |
即時入金 |
楽天銀行 三井住友銀行 三菱UFJ銀行 みずほ証券 ゆうちょ銀行 PayPay銀行 りそな銀行 埼玉りそな銀行 関西みらい銀行 セブン銀行 住信SBIネット銀行 イオン銀行 広島銀行 |
※記事内の価格はすべて税込価格です。
見たい場所へGo!
楽天証券の主幹事/幹事実績
近年ではIPOの取り扱い数が増えてきており、2022年では引受幹事数が65社となっています。
2022年 | 2021年 | 2020年 | |
---|---|---|---|
引受幹事数 ()は主幹事数 |
65社(0) | 74社(0) | 38社(0) |
残念ながら主幹事実績がない点がデメリットと言えますね。
IPOルール【ブックビルディング編】
申し込める口数は複数可能だが当選するのは100株のみ
楽天証券のIPOブックビルディングでは申込数に対して抽選番号が単位株数分与えらえます、例えば300株申し込んだ場合は抽選番号が3つ付与されます。
ところが実際には銘柄ごとに申込株数に上限が設けられており、現在ではそのほとんどが100株となっています。
なので実際には1人1票の完全平等抽選といえますね。
ブックビルディング(需要申告)時に前受金が必要
楽天証券のIPOではブックビルディングへ参加する場合は、事前に口座へ資金を入金しておく必要があります。
入金しておく金額は「仮条件の上限価格 × 100株」です。
ブックビルディングに必要な前受金は現金である必要はありません、申込金額以上の株式や投資信託があればOKです。
ただし購入申込期間の翌日時点で現金化されている必要があるので注意が必要です。
同一資金での重複申し込みが可能
IPOのブックビルディングが同期間に2銘柄重なってしまった場合は同一の資金で2銘柄への申し込みが可能です。
この場合は申込金額が多い方の銘柄の資金を入金しておきましょう。
例えば以下の様な場合では合計金額の30万円を入金する必要は無く、金額の大きい方の20万円を入金すれば良いです。
A銘柄 10万円
B銘柄 20万円
注意点として購入申込を行う場合はそれぞれ資金が拘束されるので合計金額30万円が必要になります。
抽選配分は100%
楽天証券では割り当てられたIPO株数はすべての抽選参加者へ回されます、なので抽選配分は100%です。
例えば配分が1,000本ある場合に抽選配分10%の証券会社では100本しか抽選に回りませんが、楽天証券の場合は100%の1,000本が抽選に回ります。
IPOルール【購入申込編】
楽天証券では「後期型抽選方式」を採用している都合で、ブックビルディングへ申込を行った後にもう一度購入申込を行う必要があります。
一般的な証券会社(SBI証券や大和証券など)ではほとんど「前期型抽選方式」を採用しています。
\前期型抽選方式の流れ/
BB参加⇒抽選結果⇒購入申込
これに対して「後期型抽選方式」ではブックビルディング申込後に購入申込を行う流れになります。
\後期型抽選方式の流れ/
BB参加⇒購入申込⇒抽選結果
「後期型抽選方式」の特徴として「ブックビルディング参加」と「購入申込」のどちらか一方に参加しなかった場合は抽選対象外になるので注意が必要です。
IPOルール【抽選編】
抽選発表時間と抽選結果
抽選発表時間
楽天証券では抽選日の14:30頃に抽選銘柄の「抽選番号」「抽選倍率」が発表されます。
また当選発表は抽選日の16:30以降にホームページ上で発表されます。※トップページから「国内株式」⇒「新規公開株(IPO)」と進むとIPO銘柄の「抽選」欄に結果が記載されています。
抽選結果は「当選」「落選」の2種類
抽選結果ですが「当選」「落選」の2つのパターンがあります。※「補欠当選」はありません。
- 当選
- 落選
ちなみに楽天証券では抽選前後に抽選倍率が分かります。
「NISA」枠での購入申込は出来ない
楽天証券では「NISA」「ジュニアNISA」枠でのIPO購入申込は出来ません。
当選辞退のペナルティは無し⇒当選辞退は不可
楽天証券では当選辞退に対するペナルティはありません、元々当選辞退が出来ないようなシステムになっています。
購入申込時に資金が拘束されて当選後に当選株数分の買付け代金が充当されるので当選辞退は出来ません。
なので1回目のブックビルディング申込後の2回目の購入申込時に購入するかどうかを選択しておきましょう。
ちなみに2回目の購入申込時に購入申込を行わなかった場合は「抽選対象外」となるだけでペナルティ等はありません。
資金拘束・解放のタイミング
楽天証券ではブックビルディング時に前受金(申込金額以上の株式や投資信託でも可)が必要ですが、ブックビルディング申込後に出金する事が出来ます。
資金が拘束されるのは購入申込時で、この拘束は抽選結果が出るまで続きます。
当選⇒当選株数分の買付け代金が充当される
楽天証券の手数料
現物株式売買手数料
楽天証券は2023年10月1日から国内株式(現物/信用)取引手数料が0円になる”ゼロコース”をスタートさせました。
楽天証券の現物株式の売買手数料は取引手数料が無料の「ゼロコース」と1取引毎と1日定額の3つのコースが用意されています。
- ゼロコース
- 超割コース
- いちにち定額コース
ゼロコース
国内株取引手数料コースの「ゼロコース」”を選択することで10月2日(月)約定分より国内株(現物・信用)取引を誰でも無料で利用する事が可能になりました。
ゼロコース | 国内株式取引手数料 | |
---|---|---|
現物取引 | 信用取引 | |
約定代金にかかわらず | 0円 |
超割コース
「超割コース」とは1回の取引金額で手数料が計算されるコースになります。※手数料の1%が楽天ポイントでポイントバックされます。
約定金額 | 手数料 |
---|---|
~5万円 | 55円 |
~10万円 | 99円 |
~20万円 | 115円 |
~50万円 | 275円 |
~100万円 | 535円 |
~150万円 | 640円 |
~3,000万円 | 1,013円 |
3,000万円超 | 1,070円 |
いちにち定額コース
1日の取引合計金額が100万円までなら取引手数料が無料になるコースです、IPO当選銘柄を売却する場合は「いちにち定額コース」に設定しておけばほとんどの銘柄で取引手数料が0円で済みます。
1日の取引金額合計 | 手数料 |
---|---|
~100万円 | 0円 |
~200万円 | 2,200円 |
~300万円 | 3,300円 |
以降100万円増えるごとに1,100円を追加 |
入金手数料
楽天証券では3通りの入金方法がありますが、それぞれの特徴を表にまとめました。
対応銀行 | 手数料 | 反映時間 | 申込 | |
---|---|---|---|---|
マネーブリッジ | 楽天銀行 | 無料 | 即時 ※メンテナンス中除く |
必要 |
リアルタイム入金 | ※下記参照 | 無料 | 即時 ※メンテナンス中除く |
不要 |
銀行振込 | ほぼすべての金融機関 | 所定の手数料がかかる | 営業日の9:00~15:00で反映 | 不要 |
\リアルタイム入金対応銀行/
楽天銀行/三井住友銀行/三菱UFJ銀行/みずほ証券/ゆうちょ銀行/PayPay銀行/りそな銀行/埼玉りそな銀行/関西みらい銀行/セブン銀行/住信SBIネット銀行/イオン銀行/広島銀行
楽天証券でIPO投資を行う場合は楽天銀行の口座を開設しておけば何かと便利です。
マネーブリッジで連携する事で自動入出金が可能になり、普通預金の金利が0.10%(税引後0.079%)に跳ね上がります。
出金手数料
あらかじめ登録している銀行に手数料無料で振り込んで貰えます。
対応銀行 | 手数料 | 反映時間 | 申込 | |
---|---|---|---|---|
マネーブリッジ | 楽天銀行 | 無料 | 即時 | 必要 |
銀行振込 | 登録金融機関 | 無料 | 0:00~15:30は翌営業日 それ以降は翌々営業日 |
不要 |
まとめ
楽天証券は抽選配分が100%で後期型抽選方式を採用しているので、IPO投資における穴場的証券会社と言えます。
ブックビルディング時と購入申込時の2回で申込みを行う必要があるので少し複雑な面がありますが、慣れてしまえば簡単に申し込むことが出来ます。
残念ながら主幹事実績が無く口座開設数が900万以上という事で、当選するのは至難の業と言えますね。
ただ近年では幹事引受数が増加しており当選する確率も多くなってきているのでサブ証券会社として利用していきたいですね。
- 抽選配分は100%の完全抽選で後期型抽選方式を採用
- ブックビルディング時と購入時にそれぞれ申込が必要
- ブックビルディング時に前受金が必要
- 資金拘束のタイミングは購入申込時
- 「NISA」「ジュニアNISA」口座で申込不可
- 「当選」辞退は出来ない
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