ここでは大和証券のオンライントレードでのIPOルールを分かりやすく紹介していきたいと思います。
大和証券は大手証券会社の中でもIPO(新規公開株)の主幹事になる確率が高く魅力的な証券会社です。
大和証券では抽選配分率が25%(完全平等抽選10~15%+チャンス抽選5~10%)となっており、他社よりも配分が多くなっているのが特徴です。
またIPOの取扱数も多く約半数近くで主幹事を務めており、割当株数も多いです。
追記 2020年4月1日以降は抽選配分率が25%⇒10%になり「チャンス当選」枠が廃止されます。
IOP取扱数 ()内は主幹数 | |||
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2020年 | 2019年 |
2018年 | 2017年 |
43件(15) | 43件(24) | 33件 | 43件 |
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申し込める口数は1銘柄1単元
大和証券では基本的に1つのIPO銘柄で1単元(100株)のみの申し込みが出来ます、SBI証券の様に資金に物を言わせて10,000株申し込めるという事は無いです。
1銘柄につき申し込みは1回100株限りです、たとえ資金が1億円あっても申し込める最大株数は100株のみとなります。
ブックビルディング時の買付余力は必要
IPOのブックビルディング(需要申告)時には銘柄の仮条件と同じ資金が必要になります、仮条件では例えば「1,150円~1,180円」という風に金額が決まっていないので一番高い金額を100株分用意しておきましょう。
上記の例でいうと1,180円×100株=11万8,000円の資金を用意する必要があります、何故かというと最低の1,150円で申し込むと11万1,150円となり公募価格が1,180円に決まってしまうと資金が6,500円不足してしまいます。
同一資金による重複申し込みが可能
IPOを申し込む場合のデメリットと言えば、狙っている銘柄の申し込み日が重なる事ですね。
通常では申し込む銘柄ごとの資金が必要になりますが、大和証券では同一資金による重複申し込みが可能になっています。
例えばIPOでA社15万円 B社30万円 C社20万円の公募価格の場合、合計で65万円資金を入金する必要はなく一番高い30万円の資金を入金しておけばOKです。
抽選方法と配分割合
大和証券のIPOでは25%がネット抽選枠になっていますが、これは他の証券会社に比べて高い数字です。この25%の抽選枠の内で2通りの配分方法がります。
- 完全平等抽選 10~15% ※2020年4月1日以降は10%
- チャンス抽選 5~10% ※2020年4月1日以降は廃止
完全平等抽選 10~15%(2020年4月1日以降は10%)
全体の10~15%が完全平等抽選になり、1人1票の完全平等抽選で機械的に抽選を行って当選を決めています。
顧客への販売予定数量が20億円以上の場合は10%、20億円未満の場合は15%という配分になっています。
チャンス抽選 5~10%(2020年4月1日以降は廃止)
大和証券では完全平等抽選の他にチャンス抽選枠が5~10%あります。※「新規公開株式抽選参加サービス」への申込数量が顧客への販売予定数量に満たない場合は5%。
チャンス抽選とは通常1回の抽選のところ、ある方法により最大10回まで抽選回数を増やすことが出来る抽選方法です。当然チャンス回数が多いほど当選確率が上がります。
資金拘束は購入申込時
大和証券のIPOで資金拘束を受けるタイミングは購入申込時です、当選・補欠当選時は資金の拘束を受けません。
ブックビルディング参加後に出金して当選・補欠当選後に再入金して購入申込を行うのもアリですね。
IPO当選時の購入手数料は無料だが売却には手数料がかかる
IPOで当選した場合は購入申込期間内に購入する訳ですが、購入にかかる手数料は無料です。
注意点として当選銘柄を売却する場合は手数料が必要になります、下記がインターネット上で取引を行う「ダイワ・ダイレクトコース」の取り引き手数料です。
大和証券の株式売買手数料
約定ごと手数料 | |
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約定代金 | 手数料(税込) |
最低手数料 | 1,100円 |
~100万円 | 0.37950% |
~500万円 | 0.29040%+891円 |
~1,000万円 | 0.21450%+4,686円 |
~3,000万円 | 0.17270%+8,866円 |
~5,000万円 | 0.09900%+30,976円 |
~1億円 | 80,476円 |
~5億円 | 110,176円 |
~10億円 | 143,176円 |
その後5億円ごとに | +33,000円 |
1日定額手数料(ハッスルレート) | |
---|---|
300万円以下 | 3,300円 |
以降300万円増えるごとに | +3,300円 |
ちなみに売却代金が50万円の場合の手数料は1,897円にないます。
オンライントレードで手数料無料で入金可能な提携金融機関
大和証券に資金を入金する場合に利用可能な提携金融機関は以下の5行で、1,000円以上から1円単位で入金可能です。※提携金融機関により異なる場合あり。
提携金融機関 | 利用可能時間帯(年末年始を除く) | |
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平日 | 土曜・日曜・祝日 | |
ゆうちょ銀行 | 6:00~翌3:00 | 6:00~翌1:00 |
三井住友銀行 | ||
みずほ銀行 | ||
三菱UFJ銀行 | ||
ジャパンネット銀行 |
買付余力への反映タイミングは以下の通りです。
入金申込日時 | 買付余力表の更新箇所 | |
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平日 | 0:00~3:00 | 当日 |
6:00~19:50 | ||
19:50~翌0:00 | 2営業日 | |
休日 | 6:00~翌1:00 | 当日 |
抽選結果や時間など
大和証券のIPOでの抽選結果は公募価格決定日の翌営業日の午前6時からオンライントレードで確認できます。「新規公開・公募売出」⇒「申込状況照会」と進むと抽選結果が分かります。
抽選結果は3通り
IPOの抽選結果は「当選/チャンス当選」「補欠当選」「選外」の3種類あります。
「当選/チャンス当選」
当選銘柄の購入権を得た事になります、購入申込期間内に購入手続きを行いましょう。
大和証券ではIPOで当選した場合に購入を辞退してもペナルティはありませんが、購入後は取消が出来ないので注意が必要です。
「補欠当選」
当選者の中から購入辞退者が出た場合に「購入申込」を行った補欠当選者の中から繰上当選者が決まります。
補欠当選で購入の権利を得るためには購入申込期間内に購入手続きを行う必要があります。

「選外」
いわゆる落選「ハズレ」です。
IPO当選確率を上げるには
大和証券のIPOでは申込口数は1口座1単元(100株)です、ここから「完全平等抽選(10~15%)」が行われ、落選者の中から更に「チャンス抽選(5~10%)」が行われます。
大和証券のIPOで当選確率を上げるためには「チャンス抽選」での「チャンス回数」を増やしてやる必要があります。
追記 2020年4月1日以降は抽選配分率が25%⇒10%になり「チャンス当選」枠が廃止されます。
プレミアムサービスを利用して「チャンス回数」を増やす
プレミアムサービスでは顧客の預かり資産の評価額に応じてステージ制を判定して各ステージに応じた特典を付与します。
ちなみにサービスが対象になるのは「大和証券総合取引口座」と「大和ネクスト銀行口座」の両方の口座を開設して資産評価額が1,000万円以上ある場合です。
プレミアムサービスのステージ | チャンス回数 |
---|---|
プラチナ(資産5,000万円以上) | 10回 |
ゴールド(資産3,000~5,000万円) | 5回 |
シルバー(資産1,000~3,000万円) | 3回 |
なし | 1回 |
資産が5,000万円以上ある場合は無い場合に比べて「チャンス回数」が10倍になります、当然当選確率も10倍になる計算です。
プレミアムサービスの判定日は月末最終営業日の「資産評価額」に応じて自動的にステージを判定し翌月1日から1年間特典サービスを提供します。
なので月末最終営業日の1日だけ資金を1,000万円かき集めて入金すれば「チャンス回数」が3回になります。
まとめ
ここでは大和証券のIPOルールを紹介していきましたが最後にまとめておきます。
- 申込は1口座1単元(100株)
- ブックビルディング時は買付余力が必要
- 同一資金で重複申込可能
- 25%がネット抽選枠(完全平等抽選10~15% チャンス抽選5~10%)
- 当選銘柄売却時は手数料がかかる
- 「プレミアムサービス」で「チャンス回数」がアップ
大和証券は2020年の主幹事数が15件と全IPOの15%を占めました、この点からもIPOで当選する為には必ず口座を開設しておきたい証券会社です。